基礎体温(BBT)からわかる身体のサイン|月経不順シリーズ⑤

妊活を始めると、「基礎体温をつけてみましょう」と言われることがあります。

毎朝体温を測っているけれど、

「本当にこれで合っているの?」

「グラフがガタガタだけど大丈夫?」

そんな不安を感じたことはありませんか?

基礎体温は、排卵日を予測するためだけのものではありません。

実は、ホルモンバランスや身体の状態を知るヒントにもなります。

今回は、基礎体温の基本的な見方と、中医学ではどのように考えるのかをご紹介します。


基礎体温(BBT)とは?

基礎体温とは、朝目覚めてすぐ、身体を動かす前に測る体温のことです。

女性の身体は、女性ホルモンの働きによって体温が変化します。

その変化を毎日記録することで、

  • 排卵の有無
  • 月経周期の変化
  • ホルモンバランス

などを推測することができます。


理想的な基礎体温は「二相性」

正常な月経周期では、基礎体温は二相性になります。

低温期

生理開始から排卵までの時期です。

エストロゲン(卵胞ホルモン)の影響を受けています。

排卵

排卵を境に体温が上昇します。

高温期

排卵後はプロゲステロン(黄体ホルモン)の作用によって体温が高くなります。

高温期はおよそ12〜14日程度続くのが理想とされています。


グラフがガタガタでも大丈夫?

「きれいな二相性にならない」

と心配される方も少なくありません。

しかし、

  • 睡眠不足
  • 夜更かし
  • 発熱
  • ストレス
  • 測定時間のばらつき

などでも基礎体温は変動します。

1日ごとの体温ではなく、1〜3か月程度の全体的な流れを見ることが大切です。


中医学では基礎体温をどう考える?

中医学には基礎体温という概念はありません。

しかし、

身体の「陰陽」のバランスという考え方で理解すると、とてもわかりやすくなります。

低温期は「陰」を養う時期

陰とは、身体を潤し、栄養を与える働きです。

卵胞が育つ時期でもあり、十分な血や潤いが必要になります。

排卵は「陰から陽への切り替わり」

排卵は、陰から陽へと身体が切り替わるタイミングです。

この切り替えがスムーズでないと、排卵が遅れたり、月経周期が乱れたりすることがあります。

高温期は「陽」が働く時期

陽は身体を温め、活動を支えるエネルギーです。

妊娠が成立した場合、この陽の力によって受精卵を育てていきます。


基礎体温から考えられる体質

高温期が短い

腎の働きが低下している「腎陽虚」が関係していることがあります。

低温期が長い

排卵まで時間がかかっている可能性があります。

ストレスや血虚なども関係することがあります。

全体的に体温が低い

冷えやエネルギー不足が背景にあることがあります。

グラフの上下が激しい

ストレスや生活リズムの乱れによって、気の巡りが影響を受けている場合があります。


基礎体温だけではわからないこともある

基礎体温は便利な指標ですが、

それだけで身体の状態を判断することはできません。

中医学では、

  • 月経周期
  • 月経量
  • 生理痛
  • 冷え
  • 睡眠
  • 食欲
  • 便通
  • 舌や脈

なども合わせて体質を見ていきます。

身体は一つの臓器だけで成り立っているわけではなく、全身がつながっているからです。


毎日の記録が未来の自分を知るヒントになる

基礎体温をつけることは、「排卵日を知るため」だけではありません。

昨日より今日の体温が高かった、低かったという一喜一憂ではなく、

「今月の身体はどうだっただろう」

という視点で眺めてみることが大切です。

毎日の小さな記録は、未来の自分の健康を守る大切なヒントになります。


まとめ

基礎体温は、女性の身体から届く毎日のメッセージです。

理想的な二相性だけにとらわれず、自分の身体のリズムを知ることが大切です。

中医学では、基礎体温だけでなく、月経や睡眠、食事、冷えなどを総合的に見ながら体質を考えます。

身体の変化に気づくことは、自分自身を大切にする第一歩。

基礎体温を「数字」ではなく、「身体からのお便り」として受け取ってみてはいかがでしょうか。


次回予告

次回は、「PMS(月経前症候群)はなぜ起こる?中医学から考える心と身体の変化」をテーマに、

  • イライラ
  • 涙もろさ
  • むくみ
  • 眠気
  • 食欲の変化

などが起こる理由について、中医学と西洋医学の両方の視点から解説していきます。

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