「生理前になると些細なことでイライラしてしまう」
「甘いものが止まらない」
「身体がむくみ、眠気も強くなる」
このような症状に心当たりはありませんか?
月経前に起こる心や身体のさまざまな変化は、「PMS(月経前症候群)」と呼ばれています。
PMSは決して気のせいではありません。
西洋医学では女性ホルモンの変化が関係すると考えられていますが、中医学では、その背景にある体質や「気・血・水」のバランスにも着目します。
今回は、PMSが起こる理由と、体質ごとの特徴、日常生活でできる養生についてご紹介します。
PMSとは?
PMS(Premenstrual Syndrome:月経前症候群)とは、生理が始まる3〜10日前頃から現れ、生理開始とともに軽くなる心身の不調の総称です。
代表的な症状には、
- イライラ
- 気分の落ち込み
- 涙もろさ
- 強い眠気
- むくみ
- 頭痛
- 乳房の張り
- 食欲の変化
- 集中力の低下
などがあります。
症状や程度には個人差があり、毎月同じとは限りません。
西洋医学ではなぜPMSが起こるの?
PMSの原因は一つではありませんが、排卵後から月経までの間に起こる女性ホルモンの変動が大きく関わると考えられています。
特に、エストロゲンとプロゲステロンの変化は、自律神経や脳内の神経伝達物質にも影響を与えます。
そのため、
- 感情が不安定になる
- 疲れやすくなる
- 睡眠の質が変わる
などの変化が起こることがあります。
中医学では「気・血・水」のバランスをみる
中医学では、同じPMSでも原因は一つではありません。
その人の体質や生活習慣によって、背景にあるバランスの乱れは異なります。
ここでは代表的な4つのタイプをご紹介します。
タイプ① 肝気鬱結(かんきうっけつ)
もっともよく見られるタイプです。
ストレスなどにより「気」の巡りが滞ることで起こります。
特徴
- イライラしやすい
- 怒りっぽい
- 胸や脇が張る
- ため息が増える
- 生理前になると症状が強くなる
おすすめの養生
- 深呼吸をする
- 軽いウォーキング
- ストレッチ
- 好きな香りでリラックスする
タイプ② 血虚(けっきょ)
身体を養う「血」が不足している状態です。
特徴
- 涙もろい
- 不安になりやすい
- めまい
- 顔色が白い
- 疲れやすい
おすすめの養生
- 睡眠をしっかりとる
- 無理なダイエットを避ける
- 血を補う食材を意識する
タイプ③ 痰湿(たんしつ)
余分な水分や老廃物が身体に停滞している状態です。
特徴
- むくみ
- 身体が重い
- 強い眠気
- 食欲が増す
- 頭が重い
おすすめの養生
- 甘いものを控えめにする
- 冷たい飲み物を摂り過ぎない
- 軽い運動で巡りを促す
タイプ④ 腎虚(じんきょ)
加齢や慢性的な疲労などにより、身体の土台となる力が不足している状態です。
特徴
- 生理前になると疲れが強い
- 腰がだるい
- 冷えやすい
- 更年期世代に多い
おすすめの養生
- 夜更かしを避ける
- 身体を冷やさない
- 十分な休息をとる
今日からできるPMS対策
体質にかかわらず、毎日の生活を整えることが大切です。
- 規則正しい睡眠
- 栄養バランスのよい食事
- 適度な運動
- ストレスをため込まない
- 身体を冷やさない
こうした習慣は、PMSだけでなく月経全体のリズムを整えることにもつながります。
「我慢するしかない」と思わないで
PMSは、「女性だから仕方がない」と我慢されがちです。
しかし、日常生活に支障が出るほど症状が強い場合は、医療機関への相談も大切です。
また、中医学では一人ひとりの体質に合わせて考えるため、「同じPMSでもアプローチは違う」という特徴があります。
まとめ
PMSは女性ホルモンの変化だけではなく、体質や生活習慣、ストレスなど、さまざまな要因が重なって起こります。
中医学では、気・血・水のバランスを整え、その人に合った養生を行うことを大切にしています。
毎月繰り返す不調だからこそ、自分の身体の声に耳を傾け、無理なく付き合う方法を見つけていきましょう。
次回予告
次回は、「生理痛は当たり前ではない?中医学から考える痛経(つうけい)の原因と養生」をテーマに、生理痛のタイプやセルフケアについて詳しく解説します。








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