皆さま、こんにちは!浅草橋、蒲田で8年間、漢方相談を経て、現在大森駅直結・漢方薬専門の仁和堂薬苑の中医師韓です。もうそろそろ新生活が始まる時期ではないでしょうか?毎日が新しい出会いに、新しい経験と緊張しっぱなしの日々が続くこともあり、自分でも気づかないうちに、肩がコリ固まり、座っているだけでも体が辛くなっていく方も増えるはず。そこで、今日は肩こりや首痛みとの向き合い方についてのお話です。
《漢方的》肩こりの原因は滞りにアリ
肩と言えば、布団をかけて寝ている時でさえも、肩は布団より外に出ていることから、常に外気に晒されているもの。それ故に、基本的に冷えに傾きがちな部位であります。肩を冷やしたままにしておくと、コリ固まっている筋肉はさらに固まり、体内の巡りを悪くします。漢方では肩こりの原因には気滞(きたい)、瘀血(おけつ)、水毒(すい毒)といった巡りの悪化によって生じた滞りが原因だと考えられています。
●気滞(きたい)
生命活動をしていくためのエネルギーである気がバランスよく全身を巡らずに滞っている状態を言います。気滞になっている方の特徴としては、食欲がない、不安になる、気分が沈みがちといった精神的な不快から、手足や頭が重くなったり、日中眠くなったりなどの身体的な不調が挙げられます。
●瘀血(おけつ)
瘀血とは、現代人に多く、体内を巡る血が滞っている状態です。瘀血になっている方の特徴としては、目の下にクマができている、顔色全体にくすみが感じられる、爪の色が悪い、便秘がちなどが挙げられます。
●水毒(すいどく)
体を構成する要素のひとつ、水(すい)のバランスが崩れている状態です。水毒になっている方の特徴としては、めまいや立ちくらみがする、頭が重い、喉が乾く、下痢をしやすい、お腹が鳴るなどが挙げられます。
慢性的に肩こりに悩んでいる方は「いつものことだから」と諦めがちですが、実際には肩こりをそのまま放っておくと、肩こりだけでなく頭痛やめまいといった不調にまで発展してしまいます。基本的に気と血の巡りが悪くなることで肩こりが発生しているので、悪くなった巡りをよくするための漢方薬や体を動かす運動がおすすめですよ。
《漢方的》肩こりにおすすめの漢方薬は?
漢方は個人の体質によって漢方薬を選んでいくので、一概に「肩こりがだから、この漢方薬が良い」とは言い切れませんが、今抱えている体の症状に合わせてよく出されている漢方薬の例をいくつかご紹介しますね。
葛根湯
この時期、生活環境に変化がある方は、緊張することによって交感神経が優位になります。適度な交感神経の優位化は、体の恒常性を保つためには必要不可欠ですが、そのあいだ血管も同時に収縮しがちなので、長時間にわたると血の巡りが悪くなり、急な肩こりに悩まされる場合があります。その場合には、風邪の時によく耳にする「葛根湯」を取り入れると効果を感じられる方がいますよ。
加味逍遙散
強いストレスによって、「気」の流れが悪くなってしまった場合に起こる肩こりと相性が良いです。またこのような方の場合には、肩こりだけでなく、手足の冷えや頭ののぼせを同時に感じていることが多いです。
当帰芍薬散
冷えやむくみを感じている方の場合には、体内の血の巡りが悪いことが考えれます。特に下半身にむくみを感じ、肩こりを感じる方には当帰芍薬散で軽減できる場合もあります。
《漢方的》肩こりにおすすめの食養生
一番はじめにご紹介した肩こりの原因をタイプ別におすすめの食養生法をご紹介したいと思います。毎日の食養生も合わせてご紹介しますね。
気滞(きたい)タイプの肩こり
ストレスなどにより体を巡る気が滞っている方は、気の巡りを促す食材を積極的に摂りましょう。例えば、大根、玉ねぎ、柑橘系、紫蘇などが当たります。ちなみに、日頃から冷えを感じる方の場合は、大根や玉ねぎは熱を入れてから食べるようにするといいですよ。
瘀血(おけつ)タイプの肩こり
血の巡りが悪くなっているため、血の巡りをよくする働きの食材を積極的に摂りましょう。例えば、納豆、ニラ、菜の花、イワシ、うなぎなどが当たります。ちなみに納豆のネバネバ成分は、ナットウキナーゼというタンパク質分解酵素によるもので、血栓を予防する働きがあるのです。
水毒(すいどく)タイプの肩こり
体内の水分代謝が崩れている方は、水分バランスをコントロールする腎を整える食材を積極的に摂りましょう。例えば、ハトムギ、黒豆、スイカ、ナスなどは利尿作用もあり、腎を養生するだけでなく、体内に溜まった余分な水分を排出してくれるのですよ。
まとめ
肩こりは慢性的なものだからと諦めるのではなく、それは体からの悲鳴。漢方的に見れば、ただ筋肉のコリによるものだけでなく、体内の気血津液においてバランスが崩れているという証拠。もしあなたが風邪を引いたら、どうにかして治そうとしますよね。肩こりをそのまま放っておくと、肩と繋がっている首や腰も痛くなり、さらには肩こりによって姿勢が前のめりになってしまうので、気づけば胃の働きが悪くなったり、呼吸まで浅くなったりしてしまいますよ。
お早めのうちに養生していきましょうね。食生活での養生が難しい方は、気滞、瘀血、水毒に合わせた漢方薬もあるので、一度漢方相談に来てみてくださいね。
それでは、次回またお会いしましょう!
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